Ni-63中和器(規制対象外)
粒子の帯電状態を平衡帯電分布にする中和器
概要
本装置は各種発生器より発生させたエアロゾル粒子の帯電状態を平衡帯電分布に強制するための中和器です。一般的に、アトマイザ方式・燃焼法・粉末分散法などによって発生させたエアロゾル粒子は、多価に帯電している粒子が多く存在します。
TSI社製静電分級装置(モデル3082)は+1価に帯電した粒子を対象に分級しており、多価に帯電した粒子を極力抑えるため、本中和器の使用が必要となります。
平衡帯電分布状態にする為には一般的に放射線源が用いられ、本中和器にはβ線源であるNi-63(ニッケル、100 MBq)が内蔵されております。Ni-63は「放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律」(2005年6月施行改正法令)で定める下限数量(規制対象下限値)以下の密封された放射性同位元素であるため、規制の対象になりません。このため従来のAm241中和器(表示付認証機器)で必須であった原子力規制委員会への使用届等の必要がありません。
応用例
- Ni-63中和器単体での使用
- TSI社製SMPS3938シリーズ(静電分級器モデル3082)に装着して使用
仕様
線源部 核種 | Ni-63 |
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線源部放射能(公称値) | 100 MBq (+0%、− 30%) |
線源半減期 | 100年 |
線源構造 | プラスチック薄膜による密封線源 |
使用条件 | 常温・常圧の事 腐食性ガスのご使用はお控えください |
線源格納部材質 | 1.25Sステンレスサニタリー管 |
寸法 | 径38 mm 長さ152 mm (全長200 mm) |
重量 | 約400g |
※仕様は予告なく変更される場合がありますのでご了承ください。