高分解能 電子式低圧インパクタ HR-ELPI+
高分解能&ワイドレンジの粒径分布計測器
概要
Dekati ELPI+ (Electrical Low Pressure Impactor) は、リアルタイム粒径分布測定用として広く使用され、その特性も実証されています。ELPI+は、6 nm~10 μmの可測粒径範囲の粒径分布および粒子濃度を10 Hzのサンプリングレートでリアルタイムに測定できます。
ELPI+は広い粒子濃度範囲でも計測できるため、大気環境やモビリティ、煙道排ガスなど燃焼源の測定や、各種フィルタの効率評価など、低濃度から高濃度までのアプリケーションに対応しています。また、ELPI+の堅牢な構造は、厳しい環境やサンプル条件でも使用できるように設計されており、高温対応モデルのELPI+ (High-Temperature ELPI+)は、最高180℃ のエアロゾルを直接サンプリングすることができます。
ELPI+にはCharge Measurementという機能があり、Chargerの設定をON(粒子数濃度)/OFF(粒子帯電量)することで、サンプル粒子の帯電分布の計測も可能です。
Dekati HR-ELPI+ (High Resolution-Electrical Low Pressure Impactor)は、広く使用されているELPI+の粒径分解能が向上したモデルです。HR-ELPI+は、データインバージョンアルゴリズムを利用し、6 nm~10 μmの可測粒径レンジで、最大500チャンネルの粒径データをリアルタイムに計測することができます。
新しく開発されたData Analysis Toolソフトウェアを使用することで、HR-ELPI+の計測データを迅速かつ簡単に解析できるようになりました。この新しいツールには、HR-ELPI+の粒子個数濃度、LDSA、質量濃度の計算機能があります。
粒子はカスケードインパクターで分級捕集されるため、リアルタイム測定後にサンプル粒子を回収して化学組成を分析することができます。
関連機器
ポータブル式2段エジェクター希釈装置粒径分布計測器
低倍率排ガス希釈装置
高温下で、リアルタイムで粒径分布、濃度測定が可能
関連資料
ブレーキエミッション計測における粒子計測器の紹介
CO2分離・回収プロセスのエアロゾル計測-ダスト・ミスト-
廃炉・燃料デブリ加工現場での粒子計測
特徴
- 6 nm~10 µmの広い粒径範囲を計測可能
- 最大500チャンネルの高分解能粒径分布測定
- 分級捕集後サンプルの化学分析が可能
- 低~高濃度の広い範囲で使用可能
- 従来のELPI+ VIソフトウェアを用いた粒子表面積や質量濃度測定、および自然帯電分布測定も可能
- シンプルかつ耐久性の高い設計
- サンプル環境の圧力の差による影響が少ない
- ユニットごとに高度なメーカ校正を実施
- LDSAの計測が可能
応用例
- 燃焼プロセス研究および排気ガス計測
- 大気/室内環境空気質調査
- 作業環境の健康研究
- エンジン排ガス中粒子計測
- ブレーキ摩耗粉じん計測
- 自然帯電粒子の分布測定
- ブローバイガス中粒子計測
- ナノ粒子計測
仕様
粒径範囲 | 0.006-10 μm |
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チャンネル数 | 100または500チャンネル(30または150ch/decade) |
サンプル流量 | 10L/min |
感度 | 250#/cm3 for 10nm particles 20#/cm3 for 100nm particles 1.0#/cm3 for 1um particles 0.1#/cm3 for 5um particles |
寸法 | H407 x W454 x D242 mm |
捕集板径 | 25 mm |
重量 | 15 kg(インパクタ無し) 22 kg(インパクタ装着時) |
ポンプ要求仕様 | 20m3/h @40mbar |
サンプル温度 | 10~50℃(オプションにより最大600℃まで) |
サンプル湿度 | 0~90% RH (結露なきこと) |
データ収集速度 | 10 Hz |
電源 | 100-250 V、50-60 Hz、200 W |
PC要求仕様 | MS-Windows 8™, MS-Windows 10™, MS-Windows 11™ |
PC接続 | RS - 232またはEthernet |
アナログ入力 | 6チャンネル(0~5V) |
アナログ出力 | 3チャンネル(0~10V) |
※仕様は予告なく変更される場合がありますのでご了承ください。