はじめに
マスクやフィルタには用途、目的によって様々な評価方法があり、世界標準の規格(ISO)や各国独自の規格が定められています。(JIS、ASHRAEなど)
例:ISO 16890に準拠した試験設備
このような試験設備を用意する事で規格に準拠した試験が可能となりますが、コストやスペース(試験設備が大型)等の点から導入が困難な場合もあります。
コスト・スペースを抑え、かつ開発スピードを速める方法としてコンパクトな試験システムでフィルタ評価を行うという方法があります。本資料では、そのようなご要望に対応出来る装置を紹介いたします。
PALAS社製 フィルタ試験装置 MFPシリーズの特徴
本資料では、PALAS社製フィルタ試験装置 MFPシリーズ を紹介致します。
MFPシリーズはオールインワンタイプの試験装置となっており、ろ材(Filter Media)段階で規格が定める試験方法に沿った性能評価を簡易的に行う事が可能です。
MFPシリーズには、以下の特徴があります。
・ろ材(Filter Media)段階で高精度な評価
・粒径別、目的別の性能評価
・開発・管理に必要となる高い再現性
・専用ソフトによる容易な操作性
・柔軟な試験設定(ユーザーサイドで試験条件の設定や変更が可能)
MFPシリーズは、以下のような用途での使用に適しています。
●ろ材(Filter Media)の製造者
・生産管理
・製品の特性評価
・ろ材の開発・改良
・最終検査
●フィルタエレメントの製造者
・入庫品検査
・フィルタを製造するために使用されるろ材の選択
● 研究機関
・フィルタとろ材の比較・選定
・フィルタ・ろ材の開発・改良
・ろ材の開発・改良
・フィルタクラスの認定
MFPシリーズには以下規格に合わせたシリーズがあります。
それぞれ、PALAS 社製のエアロゾルスペクトロメーター( Promo® )で計測していますが、センサー感度が違います。
その他、試験要件に合わせた粒子発生器の構成、コンディションの調整、ソフトウェアがモデル別で異なります。
どのモデルにおいても、粒径別捕集効率の測定が可能であり、被験フィルタサイズは同様( 100 cm2 )であり、重量評価用のフィルタセットも可能です。
また、柔軟に試験設定を変更出来る為、規格と違った試験方法によるフィルタ評価を行う事も可能です。
◆一般換気用(中性能)フィルタ
規格:ISO 16890 、 JIS B 9908 、 ASHRAE 52.2 など
Model:MFP 3000G
◆キャビン用フィルタ
規格:ISO TS 11155 、 DIN 71460 など
Model:MFP 3000C
◆自動車用エアクリーナ 規格:ISO 5011 、 JIS D 1612 など
Model:MFP 3000M
MFP3000シリーズの主な構成
MFP 3000シリーズの共通機器
粒子計測装置エアロゾルスペクトロメータ
Welas Promo® 3000
MFPのモデルによって感度の異なるセンサーを使用
粒子計測装置 エアロゾルスペクトロメータ用センサー
*1 H及びHP仕様はヒーター含む
*2 5倍までコインシデンス補正が有効(例:モデル2070は最大106 個/cm3 まで対応)
粉体発生装置 エアロゾルジェネレータ
RBG 1000シリーズ
エアロゾル中和器 CD 2000
MFPのモデルによってはオプション
MFP 3000Mの特徴 (ISO 5011、JIS D 1612 ほか)
特長
• ISO 5011に対応したソフトにより簡単に評価が可能
• 粉体発生器が付属
Model:RBG 1000G
※ISOダストの他、JIS試験粉体の発生も可能
• 規格に合わせて最適化されたシステム設計
• 異なる試験流量、負荷段階別の圧力損失測定
• 各構成装置は他の用途への使用も可能
• 精度の高いろ材の評価( 100 cm2 )が可能
• Promo®センサーはモデル2070
• オペレーターによるPromo®センサーのクリーニングが可能
測定例 (ISO 5011)
MFP 3000Cの特徴 (ISO TS 11151 ほか)
特長
• DIN 71460に対応したソフトにより簡単に評価が可能
• 試験粒子別の発生器が付属
KCl粒子発生:AGK 2000(乾燥ユニット付き)
粉体発生:RBG 1000G ※JIS試験粉体の発生も可能
• 規格に合わせて最適化されたシステム設計
• 異なる試験流量による圧力損失測定
• 各構成装置は他の用途への使用も可能
•精度の高いろ材の評価(100 cm²)が可能
• Promo®センサーはモデル2100
• オペレーターによるPromo®センサーのクリーニングが可能
MFP 3000C用 発生器(Salt粒子用)
Salt粒子発生器
AGK 2000
MFP 3000Gの特徴 (ISO 16890、JIS B 9908 ほか)
特長
• 規格対応ソフトにより簡単に合否判定が可能
※ePMxでの評価が可能
• 規格に対応した発生器が付属
ePM1 :PLG 1000(DEHS)
ePM2.5 :LSPG 16890(KCl)
ePM10 :LSPG 16890(KCl)
負荷試験:RBG 1000G(ISOダスト) ※JIS試験粉体の発生も可能
• 規格に合わせて最適化されたシステム設計
• 各構成装置は他の用途への使用も可能
• 精度の高い材の評価(100 cm²)が可能
• Promo®センサーはモデル2300
• オペレーターによるPromo®センサーのクリーニングが可能
MFP 3000G用 発生器(KCl用)
KCl発生器 LSPG 16890
• ISO 16890に適した設計
• ePM2.5、ePM10の性能評価用
• 粗大粒子の要件を満たす
• 粒径分布及び濃度に関する安定性
• 異なる濃度の溶液を発生可能
KClでは10 %の溶液濃度で試験粒子を発生
• KClによるノズルつまりを低減
• 簡単な洗浄
• エアロゾル中和器(CD 2000)と接続可能
MFP 3000G用発生器(DEHS用)
オイル発生器 PLG 1000
• ラスキンノズル方式のオイル発生器
• ePM1の性能評価用(DEHS)
• その他オイルの発生も可能
• 高い安定性
• 簡単な操作及び洗浄
MFP 3000G(ISO16890)用ソフトウェア
ISO 16890用ソフトウェアの特徴
• 異なる試験流量による圧力損失測定
• DEHSおよびKClエアロゾルに対する粒径別捕集効率の詳細な分析
• フィルタ無しオフセット測定の表示
• ISO 16890に準拠した粒径での評価
• ISO ePMxでの評価
• 粉じん負荷量・重量効率の算出
ISO Coarseフィルタの場合
• フィルタクラスISO ePMxの評価
• テストレポートのプリントアウトとテキストファイルへのデータ転送
MFP3000用追加チャンネル(オプション)
• 追加チャンネルFTD 3000
• フィルタろ材サイズ:400 cm²
• 不均一なフィルタろ材に対する高い再現性
• 面速度1 cm/s、最高20 cm/s (その他はお問い合わせください)
• MFP 3000なしのスタンドアロン型も(お問い合わせください)
• MFP 3000の吸引制御に直接接続可能:
その他のフィルタ試験装置
マスク用試験装置PMFT 1000シリーズ
高圧エアー用フィルタ試験装置DFP 3000
フィルタの性能評価装置は東京ダイレックにご相談ください
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